先日、物販のネットビジネスをされているお客様からこんな質問を受けました。

「私のビジネスモデルでは大体利益率は○○%くらいで、売上はネット上に記録されていますが、仕入やその他の経費については、レシートなど一切保管していないため、ある程度は利益をコントロールできますがどう思われますか?」

といった内容です。

私達はこういった質問を聞くと「非常に危険な状態だ」と、すぐに感じるのですが、今回、この質問を伺った時にはそれと同時に、

「税務が専門でない方の中には 【記録がない=ある程度(自分に都合のいいように)どんぶり勘定でもかまわない】と考えておられる方も、結構多いのかも知れない……」と実感しました。

と言いますのも、今回の質問に限らず、日頃からみなさんのご相談をお受けしていると、内容は違えど、こういったニュアンスのことを聞かれるケースは、実は少なくないのです。

そこで今回は、私達税金のプロがなぜ【記録等が一切ない状態=非常に危険な状態】と考えるのか、その根拠の一例をお伝えしたいと思います。

まず記録が無い場合、ご自身の口で「それは○○です」と説明しても、税務署(もしくは税務調査官)は「わかりました」と納得してはくれません。

そればかりか、恐ろしいことに彼らは、

・納税義務者が収支を明らかにする帳簿書類を備え付けていない
・帳簿書類の記載内容が不正確で信頼できない
・税務調査に非協力的で、帳簿書類を検査できない

といった場合、所得(儲け)を「推計して課税することが出来る」のです(※青色申告者の場合には、青色の取り消しが必要)。

これは、個人事業であっても会社であっても同じことで、法律で認められた行為です(難しい表現ですが、以下に載せておきますね)。

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法人税法第131条(推計による更正又は決定)
税務署長は、(中略)その内国法人の財産若しくは債務の増減の状況、収入若しくは支出の状況又は生産量、販売量その他の取扱量、従業員数その他事業の規模により、その内国法人に係る法人税の課税標準を推計して、これをすることができる(※課税標準とは、税率を掛ける基となる金額のことです)。

所得税法第156条(推計による更正又は決定)
税務署長は、(中略)その者の財産若しくは債務の増減の状況、収入若しくは支出の状況又は生産量、販売量その他の取扱量、従業員数その他事業の規模により、その者の各年分の各種所得の金額又は損失の金額を推計して、これをすることができる。

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要は、皆さんが帳簿やレシートなどを一切残していないような場合、税務署側は、その会社や個人のまわりの状況などから所得(儲け)を見積もって、それに対して税金を課することができる、つまり、税務署の言うがままに税金を払わされてしまうのです!

これだけでも、記録等が一切残っていない状態が、いかに危険かということがご理解いただけたかと思います。

もちろん推計課税は法律に則った行為ですが、弊社にはその辺りの経験とスキルもありますので、関係法令や通達などを踏まえて、クライアント様の場合は、決して税務署の言いなりになることのないようしっかりと対応させていただきますが、相手もプロですので、税務署側に「推計課税をします!」と言われた時に、毅然とした態度でこれに対応することは、一般の納税者にはほぼ無理でしょうし、税理士や会計士でも、税務調査に対する相当のスキルがなければ、現実的に対応することは難しいでしょう(ここが税理士のスキルの分かれるところです)。

そもそも記録等を一切残していないこと自体が、非常にリスクの高い行為であることに変わりはありません。

皆さんも、それ自体にリスクがあるということを認識された上で、最低限レシートや各種明細といった根拠資料はしっかりと保管しておくようにしましょう。
(2014.8.14)

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