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せどりの開業届

弊社はネット起業に特化した会計会社(税理士事務所)で、その実績は日本トップクラスだと自負しておりますが、それもあって全国のせどりや転売、物販をやられている方から、日々問い合わせが寄せらます。

中でも始めて間もない方から多いのが、

「個人で始めたんですけど、開業届は出さないといけませんか?」

「せどりや転売をするには古物商許可は必要ですか?」

といった内容です。

ネット上ではいい加減な情報が多いですが、これらは間違えると罰則があったり、後の申告で損をする可能性もありますので、失敗することのないよう、今回はせどりや転売・物販での起業で、その開業届の書き方やタイミング、あと古物商許可についても具体的に解説します。

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開業届とは? 出すタイミングについて

開業届は、正式には「個人事業の開業・廃業等届出書」と言い、個人が新たに事業を開始する時に、開業から1ヶ月以内に税務署に提出する書類のことです。

少し堅苦しい文章ですが、条文をそのまま記載すると、

居住者又は非居住者は、国内において新たに不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき事業を開始し、又は当該事業に係る事務所、事業所その他これらに準ずるものを設け、若しくはこれらを移転し若しくは廃止した場合には、財務省令で定めるところにより、その旨その他必要な事項を記載した届出書を、その事実があつた日から1月以内に、税務署長に提出しなければならない。

引用元:所得税法 第229条 開業等の届出

となっています。

ちなみに、会社員から脱サラして個人事業主(フリーランス)としてやられる方はもちろん、副業として事業所得を得られる場合もこれらを提出する必要があります。

また、開業届を提出することで、青色申告の承認申請も同時に行うことができ、最大65万円の控除を受けることが可能になります。

せどりや転売・物販で個人事業主(フリーランス)が開業届を出すメリットとは?

それでは実際に、個人事業主がせどりや転売、物販を始める際、開業届を出すことのメリットについて解説していきましょう。

青色申告の適用を受けられる

開業届を出すことで、同時に青色申告の申請も出すことができます。

これにより、税務上の以下のようなメリットがあります。

  • 青色申告特別控除: 複式簿記を行っている場合、最大65万円の控除が受けられます
    (
    簡易簿記の場合でも10万円の控除が適用されます)。
  • 赤字の繰越し: 事業が赤字になった場合、その赤字を3年間繰り越して翌年度以降の所得と相殺できます。
  • 家族従業員への給与支給: 家族従業員への給与を経費にできる「青色事業専従者給与制度」を利用できます。

信用力の向上を見込める

開業届を提出することで、税務署に正式に事業を開始したことを届け出ることになり、銀行で融資を受けるときなどに有利になる場合があります。

これにより、以下のようなメリットが考えられます。

オフィスを借りる際に審査に通りやすくなる?

事業を行うオフィスや、せどりや転売、物販の場合は商品を保管しておくための倉庫など、それらを賃貸契約する場合に、開業届を出していることで、申告・納税もきっちりと行っていることの証明となるため審査に通りやすくなることが考えられます。

融資や補助金、助成金などの申請が通りやすくなる?

創業融資の申し込みをされる場合や、各種、補助金や助成金を申請される際、ビジネスを行っている証明として開業届の控えの提出を求められることがありますので、提出しておくことで審査に通りやすくなることが考えられます。

屋号がついた銀行口座を開設できる?

屋号を名義とした銀行口座を開設することが可能になりますので、取引時などに口座名が屋号であることで、取引先などが振り込みがある時に分かりやすくなることが考えられるでしょう。

尚、一つ税務上のポイントとして、個人で行う場合、事業とプライベートの口座を同じにしていると、税務調査の時に他の通帳も開示を求められることになりますので、屋号が付いているか付いていないかに関わらず、事業用とプライベート用の銀行口座は分けるようにしましょう。

ちなみに銀行によっては、口座開設の際に開業届の控えを提出するよう求められることがありますので、開業届の控えは大切に保管しておきましょう。

クレジットカードを申し込む時など、職業の証明になる?

特にせどりや転売の場合、資金の回転効率が重要になってきますので、仕入の際にクレジットカードを使われる方も多いかと思いますけれど、会社員であれば、勤め先から在職証明書などを発行してもらうことも可能ですが、個人事業主やフリーランスの場合はそれが出来ませんので、職業の証明書として、開業届の控えを提出することで、審査に通りやすくなる可能性が高まるでしょう。

ちなみに、こちらも銀行口座と同じく税務署に指摘されないよう、事業用とプライベート用のクレジットカードは分けておいた方が無難です。

そうすることで、もし税務署から何らかの指摘を受けた時に、プライベート用の通帳等の開示を拒否することが可能になります。

開業届を出さなかった場合の罰則やデメリットとは?

開業届を税務署に出さなかった場合、上記のメリットが受けられないだけで、特に罰則はありません。

せどりや物販、転売で開業届を出して個人事業主になる際の注意点とは?

脱サラしてせどりを本業にされたい方や、配偶者の扶養に入っている方など、開業届を出す際には注意が必要ですので、必ず知っておくようにしましょう。

失業手当をもらえなくなる?

開業届は、事業主としてビジネスを始めた証明ですので、求職者ではなくなることから、その時点で失業手当は貰えなくなります。

なので会社員から脱サラして始められる場合など、開業届を出すタイミングには注意するようにしましょう。

条件により扶養から外れる?

配偶者の扶養に入っている場合、開業届を出すことで、社会保険上の扶養から外れるケースがあります。

加入している健康保険組合によって条件が異なり、主に以下のケースになります。

  1. 年収が一定額を超えていなければ、個人事業主でも扶養に入れる
  2. 個人事業主として起業した時点で扶養から外れる

なので、2.の場合は扶養から外れることになります。

尚、扶養に入っていると健康保険料を支払う必要はありませんが、扶養から外れた場合は、ご自身で保険料を納付する必要が出て来ますので注意が必要です。

開業届を提出する際に費用はいくらかかる?

開業届自体の提出に際しては、特に費用はかかりません。

税務署での手続きは無料です。

ただし、以下のような関連費用が発生する場合があります。

書類作成や手続き代行費用

自分で開業届を作成し、提出する場合は費用はかかりませんが、税理士や行政書士に依頼する場合は手数料が発生します。

手数料は事務所や地域によりますが、一般的に数千円から数万円になります。

印鑑登録費用

個人事業主としての印鑑を新たに作成し、印鑑登録を行う場合、その費用が発生します。

印鑑の作成費用は印鑑の種類や材質により異なりますが、一般的には数千円から数万円になります。

せどりや転売・物販の開業届を出す流れについて

それでは、せどりで起業をする際の開業届を提出する流れについて解説していきます。

必要書類を準備する

開業届の提出にあたっては、以下の書類を準備する必要があります。

個人事業の開業・廃業等届出書

開業届です。

国税庁のこちらのページからダウンロード出来ますし、最寄りの税務署で貰うことも可能です。

関連リンク>>>『個人事業の開業・廃業等届出書』

青色申告承認申請書

青色申告を希望する場合に提出します。こちらも国税庁のこのページからダウンロード可能です。

関連リンク>>>『国税庁 所得税の青色申告承認申請手続』

身分証明書

マイナンバーカードや運転免許証、パスポートなどの身分証明書が必要です。

せどりや転売・物販の開業届の書き方と記入例について

それでは、具体的にせどりの開業届の書き方と記入例について、以下に解説します。

1.提出先・提出日

ここには、管轄の税務署名と提出日を記入しましょう。

ご自身の管轄の税務署が分からない場合は、国税庁のホームページで調べることが出来ます。

関連リンク>>>『国税局・税務署を調べる』

提出日には、自分が提出する日や投函する日を記入します。

提出日が遅くなってもペナルティはありませんが、原則として、開業届は開業日から1か月以内に提出する必要があることを踏まえて、日にちを記入するようにしましょう。

2.納税地

ここには、以下のいずれかを選択して住所と電話番号を記載します。

  • 住所地:生活の拠点となる自宅の場所
  • 居所地:相当期間継続して居住しているものの、その場所との結びつきが住所ほど密接でないもの、すなわち、そこがその者の生活の本拠であるというまでには至らない場所をいうものとされています。
  • 事業所等:店舗や事務所の場所

3.氏名・生年月日・個人番号

氏名とふりがな、生年月日、個人番号など本人の基本情報を記入します。

押印は必要ありません。

4.職業

せどりや転売の開業届では職業欄に何と書けば良いですか?と相談を受けることがありますが、文言が決まっているわけではありません。

多い例としては、せどりや物販の場合、職業の欄には「小売販売業」などと記入することが多いです。

5.屋号

自分の事業の名称になります。

ブランドイメージにも繋がりますので、それらを考慮した上で決めるのがお勧めです。

使用できる文字として

  • 漢字
  • ひらがな
  • カタカナ
  • アルファベット
  • アラビア数字(0、1、2、3、4、5、6、7、8、9)
  • 記号(「,(コンマ)」、「-(ハイフン)」、「.(ピリオド)」、「・(中点)」、「'(アポストロフィー)」、「&(アンバサンド)」など)

が使えますので、これらを組み合わせて考えましょう。

屋号は基本的に自由ですが、商標登録されている名前は使えないのと、その他、有名企業などと間違えかねない名称や、事業の種類を誤認させかねない名称はトラブルの元になりますので控えるようにしましょう。

6.届出の区分

「開業」のところにチェックを入れます

7.所得の種類

せどりの場合、基本的に「事業所得」になります。

8.開業・廃業等日

開業した日を書きます。

但し、どの時点で開業したと判断するか明確なルールはありませんので、ご自身で決めることが出来ますが、制度上は、開業から1ヶ月以内に届けを出すことになっていますのでご注意下さい。

9.開業・廃業に伴う届出書の提出の有無

「青色申告承認申請書」や「課税事業者選択届出書」を一緒に提出する方は「有」にチェックを入れましょう。

10.事業の概要

事業内容を簡潔に記入します。

せどりの場合、「物販の仕入れおよび販売」といった記載をされる方が多い印象です。

11.給与等の支払いの状況

開業届を提出する時点で、もし従業員を雇う場合は、「従事員数」に人数を、「給与の定め方」には給与の支払い方法(例.「月給○○円」や「時給××円等)記入しましょう。

ちなみに、専従者とは家族従業員を、使用人はそれ以外の従業員のことを表します。

それぞれの項目で源泉徴収を行う場合、「税額の有無」で「有」にチェックを入れましょう。

12.源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書の提出の有無

「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を提出する場合には「有」にチェックを入れると毎月納付ではなく、半年に1会の納付になります。

提出する時点で従業員を雇う場合には、その隣の「給与支払を開始する年月日」についても記入する必要があります。

せどりや転売・物販の開業届の提出方法は?

開業届は以下のいずれかの方法で提出できます。

税務署の窓口に直接持参する

税務署の窓口で直接提出することが出来ます。

不明な点がある方は、担当者にその場で確認してもらえることが多いのでお勧めです。

注意点としては、事前に開庁時間を確認してから行きましょう(基本的には土日祝を除く8時半〜17時までです)

郵送で提出する

必要書類を郵送で提出することも可能です。

この場合、受領印をもらうために返信用封筒を同封しておきましょう。

オンラインで電子申請(e-tax)申請する

インターネット経由で提出することも出来ます。

その場合、マイナンバーカードとICカードリーダーが必要になります(最近はスマホにカードリーダーが付属しているものも多くあります)。

また、事前にe-Taxの利用者識別番号を取得しておく必要があります。

税務署が遠方の場合や開庁時間に行けない方などは、出向く必要がないため便利です。

開業届の控えは必ず保管しておく

開業届を提出したら、必ず「開業届の控え」を受け取り保管しておきましょう。

先ほど開業届を出すメリットでもお伝えした通り、開業届の控えは、

  • 屋号名義で銀行口座を開設する際
  • 小規模企業共済に入る際
  • 商標登録する際
  • 金融機関で融資を受ける際
  • 就業していることを証明する際(保育園の申し込みなど)

などで必要になるケースがあります。

なので、開業届を郵送で提出する場合は、控え用の返信用封筒の同封を、オンラインで提出する場合、控えはありませんので、e-Taxから送られてきた受信通知をプリントアウトするか、電子申請等証明書が控えの代用となりますので、大切に保管しましょう。

開業届を出すと会社にバレる?

副業でせどりや転売を始められる場合、開業届を出すと、会社にバレるのではないかと思ってらっしゃる方もおられますが、開業届の内容は税務署内で使われるもので、それを提出したからバレるということはありません。

ただ、バレる可能性が他にないわけではなく、例えば副業での収入があることで、会社に伝わる住民税の金額が大きくなることで分かってしまうというケースです。

なので対策としては、せどり等の確定申告する際、給与所得以外から発生する住民税を、会社でまとめて徴収するのではなく、「自分で納付する」というところにチェックを入れるようにしましょう。

そうすることで、せどり等の副業分の住民税は、個人に請求が届くようになりますので、会社に伝わる住民税の額からバレる可能性は低くなります。

せどりや転売で古物商許可は必要?申請方法と手続きについて

せどりや転売を始める際、後に紹介する条件を除いて、原則として古物商許可を取得している必要があります。

古物商の許可取得が求められる理由とは?

事業として、せどりや転売で中古品を取り扱う場合、なぜ古物商の許可を取得する必要があるのかですが、条文によれば、

第一条 この法律は、盗品等の売買の防止、速やかな発見等を図るため、古物営業に係る業務について必要な規制等を行い、もつて窃盗その他の犯罪の防止を図り、及びその被害の迅速な回復に資することを目的とする。

引用元:古物営業法

とあります。

要約すると、古物商許可を取得することで、盗品の売買を防止し、健全な取引を促進するために取得が必要ですよということになります。

せどりや転売で古物商許可が不要なケースは?

但し、以下の場合は古物商許可は不要です。

  • 不要品の販売する際
  • 無料でもらったものを販売する際
  • オリジナル商品を販売する際
  • 食べ物や飲み物、化粧品など消費財を販売する際
  • 電子チケットなど実体のないものを販売する際
  • 海外で購入したものを販売する際

例えば個人で、不要品や手作り雑貨をヤフオクやメルカリで販売した場合などは必要ありませんが、例え個人であっても、事業として継続的に行う場合は、原則として古物商許可証を取得することが望ましいとされています。

古物商許可証を取らずにせどりや転売を行った場合の罰則は?

古物営業法により、中古品を販売する際には、古物商許可証の取得が義務付けられていますので、もし古物商許可証を持たずに、せどりなどの中古品の販売を行って摘発された場合は、古物営業法違反として、懲役3年以下または100万円以下の罰金刑が科されることがあります。

その場合、古物商許可証を再度取得することができなくなる場合もありますので注意しましょう。

古物商許可証の必要書類と取得方法について

まず古物商許可を取得するための必要書類ですが、個人と法人では異なり、以下のようになります。

個人許可申請 法人許可申請
法人の登記事項証明書 不要 必要
法人の定款 不要 必要
住民票 必要(本人と事業所の管理者) 必要(監査役以上の役員全員と営業所の管理者)
身分証明書 必要(同上) 必要(同上)
略歴書 必要(同上) 必要(同上)
誓約書 必要(同上) 必要(同上)
URLを届け出る場合は、プロバイダ等からの資料のコピー 必要な場合あり 必要な場合あり

その他、以下が必要になります。

管理者

古物の営業所には、業務を適正に管理するための責任者として、必ず営業所ごとに1名の管理者を選任しなければなりません。

職名は問いませんが、その営業所の古物取引に関して管理・監督・指導ができる立場の方を選任してください。

遠方に居住している、又は勤務地が違うなど、その営業所で勤務できない方を管理者に選任することはできません。欠格要件(※1)に該当しないことも条件となります。

※1 欠格要件

  • 成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ない(免責を受けていない)人
  • 禁固以上の実刑で処罰され、5年以上経過していない人
  • 特定の犯罪(窃盗、背任、遺失物・占有離脱物横領、盗品等有償譲受け等)により罰金刑に処せられ、5年以上経過していない人
  • 現在執行猶予中の人
  • 住所不定者
  • 古物営業法違反(無許可、許可の不正取得、名義貸し、営業停止命令違反)で罰金刑を受けてから5年以上経過していない人
  • 古物営業の許可を取り消されてから5年以上経過していない人
  • 営業に関して成年者と同一の能力を有しない未成年者(18歳未満)
  • 集団的に、又は常習的に暴力的不法行為その他の罪に当たる違法な行為で国家公安
    委員会規則で定めるものを行うおそれがあると認めるに足りる相当な理由がある人
  • 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第12条若しくは第12条の6の規定による命令又は同法第12条の4第2項の規定による指示を受けた人であって、当該命令又は指示を受けた日から起算して3年を経過しない人

住民票

本人の住所を明らかにするためのものになります。

「本籍(外国人の方については国籍等)」が記載されたもので、「個人番号」の記載がないものを提出してください。

身分証明書 (日本国籍を有する方のみ必要)

本籍地の市区町村が発行する

「民法の一部を改正する法律附則第3条第3項の規定により従前の例によることとされる準禁治産者又は破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者に該当しない」

ことを証明してもらうものです。

各市区町村の戸籍課等で扱っています。

略歴書

最近5年間の略歴を記載しましょう。

5年以上前から経歴に変更がない場合は、最後のものを記載し、「以後変更ない」「現在に至る」等と記載します。

誓約書

古物営業法第4条(許可の基準)に該当しない旨を誓約するための書面です。

個人許可の申請において、申請者本人が管理者を兼ねる場合は、個人用と管理者用の2種類の誓約書を記載して提出します。

法人許可の申請において、代表者や役員の中に営業所の管理者を兼ねる方がいる場合は、その方については、法人役員用と管理者用の2種類の誓約書を記載して提出してください。

ここまで必要書類と取得方法について参照:大阪府警察署 古物商許可申請より

古物商許可証を取得する流れについて

古物商許可証を取得するための流れについて、やることを簡単に見ておきましょう。

所轄の都道府県公安委員会に申請する

古物商許可証の発行は、所轄の都道府県公安委員会が行っていますので、ご自身が所在する、最寄りの都道府県の公安委員会(警察署の生活安全課保安係)に申請します。

審査を受ける

提出した書類を元に、都道府県公安委員会によって審査されます。
尚、審査には約1ヶ月ほどかかる場合がありますので、早めに提出しましょう。

受理通知を受け取る

審査に合格した場合、都道府県公安委員会から受理通知が送られて来ますので、許可証の交付手続きを行いましょう。

古物商許可証を取得するための費用はいくらかかる?

都道府県公安委員会に申請する際、費用として19,000円を窓口で支払います。

尚、もし審査に落ちた場合や申請を取り下げた場合でも、その費用は返ってきませんのでご注意下さい。

個人のせどりや転売・物販の確定申告は、白色申告と青色申告のどちらが良い?

開業届のことと同時によく聞かれる質問で「個人でせどりを行う場合、確定申告は白色申告が良いか、青色申告が良いか」というのがあります。

詳しくは以下の記事にまとめてありますが、以下にそれらの特徴についても簡単に解説します。

関連記事>>>『せどりや転売の確定申告の正しいやり方と注意点は?専門家が完全解説』

白色申告の特徴とは?

確定申告のための経理作業がシンプルで、比較的簡単です。

なので小規模から副業で始められる方などは、白色申告を選ばれることが多い印象です。

青色申告の特徴

青色申告には以下のメリットがあります。

  • 最大65万円の青色申告特別控除を受けることが出来る
  • 家族への給与を経費に計上することができる(青色事業専従者給与)
  • 赤字を3年間繰り越すことが出来る
  • 30万円未満の固定資産を全額経費として計上できる場合がある

参照:国税庁:No.2070 青色申告制度

ただし、最大55万円の控除を受けるためには、

  • 複式簿記による記帳
  • 確定申告書の提出
  • 貸借対照表および損益通算書の添付

が必要で、65万円の控除を受けるためには、それらに加えて

  • 電子申告で申告
  • 電子帳簿保存をする

のどちらかが必要になります。

控除などのメリットだけを見て、青色申告の方が得だからと申し込まれる方がおられますが、複式簿記が必要であったり、条件が複雑になったりと、税務処理が大変なので、

「青色申告を申請しましたが、確定申告が大変で、業務に割ける時間が減ってしまったので白色申告に戻しました」

というご相談者さんも、これまで複数おられましたので、特にご自身で確定申告をされる方は、よく考えた上で判断する必要があるでしょう。

尚、売上が増えてきた場合は、次章で解説しますが、記帳代行など、面倒な作業を丸投げできて、せどりに強い税理士に依頼をすることで、その費用を経費として計上し、ご自身は事業に専念することも出来ますし、会社を設立して法人化をすれば、より税金を減らせる可能性も高くなりますので、検討してみられても良いでしょう。

せどりや転売・物販に強い税理士を失敗せずに選ぶ方法とは?

売上が増えてきた時や、帳簿付けや領収書の仕訳など、税務作業が負担になってきた時、また税金対策をしたい場合など、税理士に依頼をすることで、それらの悩みから解消されることが多くあります。

ただ、税理士は国家試験なので、誰に頼んでも大差ないと思ってらっしゃる方もおられますが、それは大きな間違いです。

例えば、節税対策や税務調査のスキルにしても差がありますし、医者と同じく得意な専門分野をお持ちの方もおられますので、実際に弊社には

「知り合いの税理士さんにせどりの顧問契約をお願いしたら、話が通じなくてこちらへ連絡しました」

とおっしゃる方からの相談が多く寄せられます。

詳しくはこちらの記事にまとめてありますのでご参照いただくとして、失敗せずに選ぶ際のポイントを簡単に説明します。

関連記事>>>『せどりや転売に強い丸投げ可能な税理士を失敗せず選ぶ方法とは?』

せどりや転売について詳しいかどうか?

せどりや物販に強い税理士を選ぶわけですから、そもそもそれらに詳しい必要があるでしょう。

一口にせどりと言っても、国内で仕入から販売までされている方もおられれば、リアルではなく電脳せどりをされている方、中国のタオバオやアリババから仕入れて、楽天やヤフオク、AmazonFBAで販売されている方、逆に日本の商品を、欧米のAmazonやeBayなどで売られている方など、様々なやり方がありますので、

せどりに詳しくない税理士だと、税務を依頼する以前に、

「売上を見るには、まずAmazonのセラーセントラルにログインをして……」

と、あなたが一から説明をしなければならなくなる可能性が高いでしょう。

せどりの節税や税金対策に詳しいかどうか?

先ほども少しお伝えしましたが、節税対策というのは学校でも習わなければ、試験にも出ませんので、合格後、どれだけ研鑽と実践でスキルを磨くかによって雲泥の差が出てきます。

またせどりの場合、国内から海外へ輸出されるケースだと、消費税の還付申請を行うことで、払いすぎていた消費税が還ってきますが、非常に複雑なので、経験のない税理士だとちゃんと対応して貰えなかったり、

「せどりに詳しい税理士さんにお願いして下さい」

と断れて、弊社へ相談される方も多くいらっしゃいます。

なので、それらの経験が豊富な税理士を選ぶことで、手元に残る金額も変わってくるでしょう。

せどりや転売・物販の税務調査に詳しいかどうか?

せどりの税務調査は、一般のそれとは異なります。

大きくは、一般の税務調査官の他に、情報技術専門官という、せどりやネットビジネスに詳しい調査官が一緒にやってきます。

相手も専門家ですので、普通の税務調査しか立ち合ったことのない税理士だと、困惑することもあるかも知れませんが、逆に何度もそれらの税務調査に立ち合っていると、どこを指摘されやすいかということが分かって来ますので、事前に対策が打てます。

また、数千万単位の追徴課税を言い渡されて、当時の顧問税理士にも諦められたところ、弊社が対応したことで、その金額が数十万円で済んだケースもあります。

それだけ、同じ国家資格の税理士でも、誰が対応するかで差が出て来るのが現実ですので、慎重に選ぶ必要があるでしょう。

関連記事>>>『せどりやアフィリエイトなどIT関係の税務調査の全貌を税理士が解説』

(※)税務調査が入ってから税理士が変わることで、税務署に不信感を抱かせる可能性があることから、現在、調査中のご依頼はお受けしておりません。

記帳代行など面倒な作業を丸投げできるかどうか?

年明けぐらいになると、

「今年もそろそろ領収書の整理をしなければ……」

と気が重くなる方を見かけますが、帳簿付けや領収書の整理など、面倒な作業は全て丸投げで記帳代行などを行ってもらえる税理士に依頼をすることで、それらの悩みは解消されます。

また、せどりに詳しい税理士であれば、いちいち説明しなくても、内容を理解して、適切な税金対策を行ってもらうことも可能です。

ただ一つ気を付けないといけないのは、格安の事務所などに多いようですが、日頃の帳簿付けや領収書の整理は自分で行って下さい、と言われるところが結構あります。

少しの安さに惹かれて選んでしまうと、税務のストレスから解放されず、また適切な処理が行われなかったがために、前項のケースのように、むしろ余計に税金を払うことになっていては本末転倒でしょう。

弊社の場合は、「確定申告の準備をしなければ……」と税務作業に気を取られてしまうより、むしろその時間をビジネスに向けて頂く方が、結果的にせどりの業績もより上がることに繋がる考えていますので、せどりや事業に集中できるよう、安心して丸投げ出来る税理士を選ぶことが大切になるでしょう。

無料でせどりや転売の法人化をして節税するには?

売上が増えて来たら、会社を設立して法人化することで、節税に繋がったり、対外的な信用が高まることで、せどり事業を拡大できる可能性が高くなります。

いくらぐらいから法人を検討すべきか、その判断基準やメリット・デメリットなど、詳しくは以下の記事にまとめてありますが、弊社サービスをお申し込みの方は、会社設立にかかる費用は弊社が負担致しますので、無料で法人化していただけます。

詳しくはページ下部のメールフォームよりお問い合わせ下さい。

関連記事>>>『せどりや物販の法人化のタイミングや無料にする方法とは?専門家が解説』

まとめ

今回は、せどりや転売・物販の開業届などの書類を出すタイミングや職業欄などの書き方と記入例、また公務員やサラリーマンが会社にバレずに起業するための注意点など、順に解説してきました。

古物商許可の申請手続きも、ビジネスとして行っていくには原則必要になってきますので、あとから指摘をされないよう、また税金に関しても適当な選択をして損をしてしまわないよう、事前に準備をしておくようにしましょう。

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