青色申告の記帳

毎年、確定申告のシーズンになってくると、弊社に寄せられるお問い合わせの内容も、より具体的になってきます。

中には深刻なものも多くあり、弊社に初めて確定申告のご依頼をいただく際によく言われるのが、

「去年の1月から(帳簿関係は)全く何もしていないんです。何から手を付けていいかもわからなくて助けてください……」

というものです。

恐らく、何もしていないという不安と、申告期限が日々近づいてくる焦りで、頭の中はパニックになっておられるのでしょう。

中には、個人事業主(自営業)の方が青色申告で控除を受けようと、届出を出したものの簿記が全くわからず、「白色申告にしておけばよかった……」と、後悔される方もおられます。

そこで今回は、青色申告でも帳簿付けを簡単にする方法についてお伝えしたいと思います。

 

そもそも青色申告とは?

事業所得の確定申告をする場合、申告の方法には「白色申告」と「青色申告」の2種類があります。

本屋に行けば、個人事業をするならまずは青色申告!といった税金の本も多く、深く考えずに青色申告の承認申請書を堤出したものの、いざ帳簿をつけようとなると、記帳の仕方がさっぱりわからないというパターンは実際に多く耳にします。

なので、年末頃からソワソワし出して、年が明けると領収書の整理や記帳などで、本業に集中できないという、本末転倒なことも起きかねません。

そもそも、なぜ青色申告が得と言われているかですが、簡単に言えば青色申告とは、定められたいくつかのルールをしっかり守って申告をすれば、様々な税制上のメリットを受けられるという制度なのです。

つまり、白色申告に比べ青色申告の方が税金面で有利なため、先ほどお伝えしたように、個人事業をするならまずは青色申告!と世間で言われているのはそのためなのです。

白色申告と青色申告の違いについて

では、白色申告と青色申告には具体的にどのような違いがあるのでしょうか。

ポイントを以下にまとめてみました。

  • 青色申告には「青色申告特別控除」があり、所得から、毎年65万円を差し引くことが可能です。
  • 青色申告だと、損失の繰り越しと繰り戻しが可能です
    (例えば個人事業の場合、開業して1~2年は赤字というケースもよくありますが、青色申告ならば赤字を3年間繰り越すことができます)。
  • 青色事業専従者給与の必要経費算入 家族に支払った給料を支払った金額で経費として落とせるというものです。
    白色申告の場合、いくら支払っても50万円(配偶者の場合は86万円)しか経費として認められませんが、青色申告の場合は、一定条件の下、支払った給料は全て経費になります。
  • 貸倒引当金の計上 売掛金や未収入金などの貸し倒れによる損失に備えられるよう、これらの金額の合計額に対して5.5%を費用に出来るという制度です。
    白色申告の場合は経費になりません。

 

このように、白色申告に比べ青色申告には様々な税金面でのメリットがあります。

青色申告で65万円を控除するための条件とは?

このような様々なメリットの中で、特に皆さんの目を引くのが、「65万円の青色申告特別控除」ではないでしょうか。

普通は65万円の経費を使うからこそ、税金のかかる金額を65万円減らすことができるのですが、この青色申告特別控除は1円もお金を使っていないのに、所得から65万円を差し引くことができるというものです。

確かにこれだけを聞くと、かなり魅力的に聞こえるかもしれませんが、このメリットを享受するためには、正規の簿記の原則(複式簿記)による帳簿を付けなければなりません。

この複式簿記による記帳というのが、そこそこ手間や時間、あと知識が必要になってくるため、個人で申告処理をされる場合は、ビジネスをやっていても年明けからは気になってしまうほど、重荷になってのしかかってくることがあるわけです。

つまり青色申告の方が特だからと申請をしたけど、複式簿記が大変すぎて、申告前にはビジネスに使える時間が減ってしまい、何のためにビジネスをしているのか、本末転倒な状態になってしまうケースも実際には少なくありません。

青色申告でも記帳を簡単にする方法がある!?

65万円の青色申告特別控除を受けるためには、正規の簿記の原則(複式簿記)による帳簿を付けなければならないと申しましたが、実は青色申告にはもう一つのやり方があります。

それは、65万円の青色申告特別控除を受けるのではなく、「10万円の青色申告特別控除を受ける」というやり方です。

控除額は減ってしまいますが、10万円の控除であれば、正規の簿記の原則(複式簿記)による帳簿は必要なく、お小遣い帳や家計簿(単式簿記)のような帳簿をつけていればOKなので、簿記がさっぱりわからないという方にとっては、圧倒的に手間を減らすことができます。

では、300万円の利益を上げている場合でざっくりと考えてみましょう。

  1. 青色申告で65万円控除の場合
    税金:(300万円-65万円)×20%(税率)-9.75万円(控除額)=約37万円
    手元に残るお金:300万円-37万円=263万円
  2. 青色申告で10万円控除の場合
    税金:(300万円-10万円)×20%(税率)-9.75万円(控除額)=約48万円
    手元に残るお金:300万円-48万円=252万円

※税率は、所得税率に住民税率を合算しています。

青色申告特別控除で65万円控除した場合と、10万円を控除した場合では、手元に残るお金は263万円-252万円=11万円の差ということになります。

確かに、計算をすれば11万円得をしていることになりますが、この11万円のために手間や時間をかけ、ビジネスでの利益やチャンスをもし減らしているようであれば、帳簿付けを簡単にし、その余った時間を、売上をさらに上げるために使うというのも1つの有効な選択肢なのかなと思います。

専門家にアウトソーシングしてしまうという選択肢は?

また、状況によっては、税理士事務所などの専門会社にアウトソーシングしてしまう方が、面倒な手間が省けて楽でもあり、お得なケースもあります。

  • 専門会社に依頼して青色申告で65万円控除の場合
    税金:(300万円-65万円-56.3万円(依頼料))×15%(税率)=約27万円
    手元に残るお金:300万円-27万円-56.3万円=217万円

※依頼料は例として弊社「ITお任せパック個人タイプ」の料金で計算しています。税率は、所得税率に住民税率を合算しています。

専門家に丸投げしてしまえば、ご自身で青色申告(10万円控除)をする場合に比べ、実質35万円でご自身は何もすることなく(恐らくご自身で申告するよりも)完璧な申告を行い、また専門家によっては、税務署からの問い合わせ等に対する対応まで任せてしまうことができるのです。

ちなみに今回は単純な計算式を載せましたが、弊社の場合、IT関係やネットビジネスの税務を専門にやらせて頂いておりますが、例えばアフィリエイトやせどり、また最近多い中国からの輸入転売ビジネスや、欧米などに輸出入する物販など、その業界に詳しい税理士に依頼をすることで、効果的な節税対策や税務調査対策など、より税額を減らして手元に残るお金を増やすことも、もちろん可能になることも多々あります。

まとめ

このように一口に青色申告と言ってもやり方はいろいろあります。

会計の勉強や帳簿を付けたくてビジネスを始めたという方は恐らくいらっしゃらないと思いますので……、時間や労力を使った割に損をしていたということのないよう、それぞれ申告にさける時間や金額、今後、税務署と対応できる手間等を考慮された上で、ご自身に最も合った方法を選ばれることをお勧めします。

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