資金繰りや倒産回避

このブログ記事をを執筆している現在、中国の武漢を発端とした、新型コロナウィルスの感染が拡大しており、巷ではマスクやアルコール消毒液が手に入らないなど、様々な影響が出てきています。

今後、さらなる拡大が予想されており、我々も早めに対策を講じておく必要があるかと思いますが、問題となるのはウィルスの感染のみならず、それに伴った経済への影響でしょう。

実際、大きく報じられているところでは、飲食店や観光業は大きな打撃を受けているようですし、その他、ドラッグストアや百貨店など、インバウンド関連の業種も、かなりの減益になっているようです。

また、弊社のクライアント様で申しますと、物販をされている方の中でも、特に中国から輸入転売をされている方などは、商品がなかなか入って来ず、ビジネスが滞っている方もおられます。

短期間ならまだしも、これらが長期化すると、深刻な経営問題にもなってしまい兼ねませんので、今回は分かりやすいよう新型コロナウィルスを例に、経営上、危機が訪れた時の対処法について解説してみたいと思います。

 

新型コロナウイルスに経営者はどんな対策をすべきか?

まずそもそも論ですが、資金繰りの対策の前に、感染症拡大にとって一番大切なことは、「社内から感染者を出さないこと」でしょう。

万が一、社内で感染者が出てしてしまうと、場合によってはしばらくの間、営業ができなくなってしまう可能性も出てきます。

そうなってくると、一気に資金繰りが悪化してしまい兼ねません。

さらに、マスコミが必要以上に大騒ぎすることで、業界に風評被害が出たりすると、営業停止の期間はさらに長くなってしまうことも予想されるでしょう。

その為にも、まずは「社内から感染者を出さない」ことが第一だと言えるかと思います。

重要なのは、社員やスタッフさんの中にも、意識の高い方とそうでない方がいらっしゃるかと思いますので、意識のバラツキが出ないよう、会社全体としての方針や対策を、しっかりと共有しておくことが大事でしょう。

また、お客さんに対しても「当社ではコロナ対策について、このように取り組んでいます」等、ホームページやブログやメルマガ、SNSなどで伝えておくのも良いかも知れません。

感染症の場合は、まずは社内から感染者を出さないことを心掛けましょう。

感染リスク及び景気低迷リスクに備えて資金繰りを考え、現金を厚くなるよう対策する

冒頭でも書きましたが、感染症の場合、その感染リスクもそうですが、それに伴う経済への影響も考えておく必要があるでしょう。

今回も金融市場では世界的に株価が下がっておりますし、レバノンのデフォルトや、今年で言えば、執筆している現時点では、オリンピックが中止になる可能性もありますので、それらの影響で景気が一気に冷え込む可能性もあり得ます。

そのような事態に備えて、経営者がすべきこと、それは「手元の現金を厚くしておく」ことでしょう。

もし仮に、社内から感染者が出て営業ができなくなったり、業績が下がったとしても、家賃などの固定費は毎月出ていってしまいます。

そのようなことが続いて、資金繰りがショートしてしまうと会社は倒産します。

そうならない為にも、今すべきことは、大きな投資は極力控えて、手元の資金を厚くしておくことでしょう。

売上の1~2カ月分ぐらいの現金は常に手元に置いておきたいところですが、中小企業の場合は、なかなかそれも難しいところもあるかも知れません。

ではそんな緊急事態に陥って、手元資金がない場合、資金繰りを改善するためにはどうすれば良いのか、その対策について解説していきます。

日本政策金融公庫のセーフティネット貸付を検討する

日本政策金融公庫では、現在、新型コロナウイルス対策として相談窓口が設置されました。

特別貸付については、業種が「旅館業、飲食店営業及び喫茶店営業」となっておりますが、それ以外の業種でも、セーフティーネット貸付等を活用して対応するように指示が出ているようです。

セーフティネット貸付(経営環境変化対応資金)とは、社会的、経済的環境の変化等外的要因により、一時的に売上の減少等業況悪化をきたしているが、中長期的にはその業況が回復し発展することが見込まれる方で、一定の要件を満たした場合に適用される特別融資のことです。

https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/07_keieisien_m.html

融資限度額は4,800万円、金利は基準金利です。

運転資金であれば8年以内、据置期間が3年以内と長いのが特徴です。

すでに日本政策金融公庫からの借入を活用されている方もおられることと思いますが、融資限度額いっぱいに借入を行なっていても、別枠で借入が行える可能性がありますので、一度相談してみられると良いでしょう。

保証協会のセーフティネット保証を検討する

日本政策金融公庫のセーフティネット貸付以外にも、各都道府県の保証協会でもセーフティネット保証による特別枠が使えそうです。

保証協会のセーフティネット保証には1号~8号まであり、今回は4号「突発的災害」が該当すると思われます。

4号:突発的災害(自然災害等)
https://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/sefu_net_gaiyou.htm

保証協会のセーフティネット保証は、保証協会の100%保証のため、金融機関のリスクゼロの借りやすい制度です。

日本政策金融公庫のセーフティネット貸付と同じタイミングで申し込むことも可能ですが、市区町村の認定書が必要であり、自治体・保証協会・金融機関と関係機関が多く時間がかかるため、早めに相談をするのが良いでしょう。

また、それ以外にも各自治体で緊急融資を行なっていおり、例えば、大阪などではこのようなものがあります。

http://www.pref.osaka.lg.jp/hodo/attach/hodo-37332_4.pdf

もし、コロナウイルスによって、お客さんが減ったなどで資金繰りが厳しくなった場合には、このような融資枠を検討してみてください。

生命保険の契約者貸付制度の利用できる額と利用方法を確認する

解約返戻金のある生命保険の場合、解約返戻金の70%~90%の借入れが可能です。

生命保険を解約して現金化すると死亡保障がなくなり、また、年齢や健康状態によっては再加入できないこともあります。

その点、契約者貸付制度は、自分で積み立てたお金の範囲内で借りるため審査も不要で、申し込みから着金までが比較的早いのもメリットです。

金利は銀行融資に比べると少々高いですが、一時的に資金が必要になった時のスポット資金としては非常に便利ですので、もしもの時の備えとして保険会社に、現時点で利用できる契約者貸付の利用額と利用方法を確認しておいても良いかもしれません。

倒産防止共済(経営セーフティ共済)の一時貸付制度

倒産防止共済(経営セーフティ共済)は本来、取引先の倒産に備える制度ですが、一時貸付金は、取引先事業者が倒産していなくても、共済契約者の方が臨時に事業資金を必要とする場合に、解約手当金の95%を上限として借入れできる制度です。

https://www.smrj.go.jp/kyosai/tkyosai/about/loan/index.html

返済期間1年の期限一括償還のため、スポット的な利用になるかと思いますが、解約してしまうと取引先が倒産した際の借入制度が利用できなくなり、また利益が計上され税金がかかるケースもあります。

そのため、解約する前にいったん一時貸付を利用して資金調達し、返済が難しい時や解約に伴う利益を打ち消す赤字がある時に、はじめて解約するという流れを検討しても良いかも知れません。

その他、補助金の情報をチェックしておく

現在、新型コロナウイルス対策で、「雇用調整助成金」の特例ができています。

助成金ですので、事前の資金調達ではなく事後の資金調達になりますが、景気の変動、産業構造の変化その他の経済上の理由により、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、一時的な雇用調整(休業、教育訓練または出向)を実施することによって、従業員の雇用を維持した場合に助成されます。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07.html

また、本来は事前に休業計画届の提出が必要ですが、今回は特例で事後提出も認められています。

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09852.html

今後感染被害が拡大していくと、このような助成金が新たに設立される可能性もありますので、しっかりとチェックをしておく必要があると言えるでしょう。

まとめ

今回は、執筆中の現在、感染拡大している新型コロナウィルスを例に、もしもの時に使える対策法をご紹介しました。

なので、コロナウィルスに限らず、万が一の時には使える対策もあろうかと思いますので、資金繰りの対策が必要になってきた際には、検討してみられる事をお勧めします。

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