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節税をするためには、必要経費を漏れなくしっかりと計上することが最も基本的な第一歩となりますが、毎月行わせていただいている無料相談会でもよくあるのが、アフィリエイターさんや情報販売などをされている方の場合、

「何を経費として計上してよいのかわからない」

もしくは

「経費に計上するような費用の支払いがない」

という悩みを抱えておられる方が結構おられます。

例えば、せどりや輸入転売などの物販ビジネスであれば、商品の仕入代や発送費用、その他もろもろの諸経費など、ビジネスに必要な支出が多いように思われますけども、アフィリエイターやインフォプレナーなど、情報を扱うビジネスをされている方の場合、経費という観点で見ると、基本的にパソコン1台あればどこでも仕事が出来て、収入を得ることが可能です。

それ故に、アフィリエイトをされている方にとっては、自分の作業時間や努力が原価のようなもので、経費といっても主なものは「システム利用料」や「インターネット広告費」などがメインになることが多くあります。

ところがこのネット広告費、メールやSNSなどの広告の他、『Googleアドワーズ』や『Yahoo!リスティング』に代表されるいわゆるPPC広告ですけども、実はその性質によって申告時の処理の仕方が変わってくるものの、それを知らずに全て同じように計上してしまい、後に税務署から指摘をされる方が結構いらっしゃいます。

税務調査などで指摘をされると、ペナルティーを払わなければならない可能性も出てきますので、そんなことにならないよう、今回はアフィリエイトなどのネットビジネスをされている方が注意すべき、広告費の取り扱いについて解説してみたいと思います。

 

アドワーズなどPPCやリスティング等、ネット広告の種類によって申告方法が違う?

皆さんは、ネット広告費をいつの時点で経費として計上されているでしょうか?

相談会の時にお持ちになる資料を見させていただいていると、

  • 請求書が届いた時
  • お金を振り込んだ時

など、あまり深く考えることなく、これらのタイミングで支払った金額全額を経費として計上されているケースが多いように思います。

しかし、一言でインターネット広告と言っても、その種類には実に様々なものがあります。

PPC広告やリスティング広告の中でも、主なものでいうと

  • サイトやSNS上に一定の枠を確保して広告を掲載するディスプレイ広告
  • Yahoo!リスティング広告などに代表される検索連動型広告
  • メールマガジンやダイレクトメールなどのメール広告

等々、挙げだしたらキリがないほどの種類のインターネット広告が世の中にはありますが、もし、これらの広告費をすべて同じやり方で経費処理しているとしたら、それは税務上においては非常に危険な行為なのです。

ではなぜそれが危険なのか、まずはその理由から説明していきましょう。

ネット広告費はいつの時点で経費に計上できるのか?

まず、インターネット広告の種類によって、すべて同じやり方で経費処理をすることが危険な行為であることをお伝えしましたが、なぜ危険なのかを説明するため、一旦、インターネット広告ではない、一般的な雑誌などに掲載される広告を例にとって考えてみましょう。

雑誌などに掲載される広告の場合、一般的には広告掲載の依頼を行い、広告内容が決まればその費用の請求・支払いが行われ、晴れて広告が掲載されるといった流れかと思います。

税務上、広告費が経費として計上できるのは、広告の効果が反映される状態であることが重要なポイントになりますので、上記の流れで厳密に言うと、広告費を支払った段階ではその費用は経費として計上することはできず、雑誌などに広告が掲載されて、初めて経費として計上できることになります。

アドワーズなどのPPC広告の場合には?

では、これをインターネット広告に当てはめて考えてみたいと思います。

先ほど述べましたように、インターネット広告には実に様々な種類があります。

そしてそれらの分類も、ディスプレイ広告やメール広告といった見え方での分類や、また検索連動型広告やコンテンツ連動型広告といった配信方式による分類など、実に様々な分類方法がありますが、税務上最も重要なポイントは、先ほどお伝えした通り、

「広告の効果が反映される状態になって初めて経費として計上できる」

ということでしたので、インターネット広告の広告費の処理方法を判断する際には、広告の費用発生の仕組みに着目する必要があります。

いくつか例を挙げて考えてみますと、成果報酬型広告の場合、これはページ上で商品の購入や資料請求などの何らかのアクションがあって初めて費用が請求されるタイプのインターネット広告になりますので、広告費の請求・支払いがあった時点で、経費として処理されることが一般的です。

また、インプレッション保証型や期間保証型のように、掲載枠を押さえて広告が掲載されるインターネット広告の場合には、広告がページに表示されるようになった段階で、経費として処理することができると考えられます。

(ただし、契約期間や広告の効果の続く期間が長期に及びものについては、全額が一度で経費にならない場合がありますので、その点は注意が必要です。)

このタイプの広告が、いわゆる雑誌に掲載される広告などに一番近いイメージだと言えるでしょう。

そして、注意をしなければならないのはインターネット広告特有のクリック課金型広告です。

クリック課金型の広告は、クリックされて初めて広告の効果が反映される状態になりますので、いくら広告費を払い込んでもクリックされなければ課金が発生しません。

つまり、広告費を支払ってもクリックされていない状態の場合には、経費として計上することができないのです。

例えば、1クリック10円に設定した広告に対し、10万円を支払ったとします。

しかし、決算(個人の場合は12月31日)の時点でのクリック数が1,000回だとすると、必要な広告料金は

10円×1,000回=10,000円

となりますので、支払った10万円の内、広告費として計上できるのは10,000円で、残りの90,000円は前払費用として処理する必要があります。

アドワーズやヤフーリスティングなどのPPC広告費を経費として計上する方法のまとめ

インターネット広告の世界では、新しいシステムや名称の広告が次々に登場しています。

今回はネット広告の種類によって、申告方法が違うということを解説してきましたが、アフィリエイターさんの中にも、メールアフィリエイトの他、ASPのコードを貼り付けたブログやサイトに、検索から集客をして販売されている方もおられれば、大量にPPC広告費を投入し、それをペイできるだけの単価の高いアフィリエイト報酬を獲得することで、要は広告費を経費として差し引いた分を利益にされている方も多いでしょう。

多くはその複合型かと思いますが、どんな形にせよネット広告を使われている場合、それら全てを同じ方法で経費処理してしまったがために、税務調査でその部分を指摘され、本来支払う必要のなかったペナルティ(罰金)も含めた税金を、後に支払わなければならなくなるケースが実際に起きています。

関連記事>>>『せどりやアフィリエイトなどIT関係の税務調査の全貌を税理士が解説』

PPC広告を扱う時に、「表示順位」や「クリック単価」などを気にされる方は多いかと思いますが、確定申告や決算のことまで考えると、その広告のシステム(内容)までを考慮し処理をする必要があると言えるでしょう(もし判断に迷われる時は、そのまま適当に申告するのではなく、事前に専門家へ問い合わせされることをお勧めします)。

深く考えずに安易な処理をしてしまい、後からペナルティーとして余計に持っていかれたり、また節税目的で、決算間近に高額な広告費を投入したものの、広告の内容的にその期の経費にはならなかった、などということも起こり得ますので、十分にご注意ください。

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