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ふわっちの税金最近では、InstagramやYouTube、またTwitterやTiktokなどのSNSがキッカケで、一般の方でも有名になることが可能になってきました。

またユーチューバーやインフルエンサーなど、それらを使って収入を得ている方も多くおられ、弊社も有名なYouTuberの方の税務顧問の実績がございます。

そんなSNSサービスの1つに、動画を生配信することによって収入を得ることができる「ふわっち」という動画配信サービスがあり、弊社にもご相談が多く寄せられますが、有名な配信者だと、月に数百万円以上の収入を得ている方もおられます。

ただ、YouTubeなどと同じく、ふわっちの生配信で稼いだ収入にも税金はかかるため、そのままにしておくと後から税務署に目を付けられ、大変な目に遭う可能性が高くなってきます。

そこで今回は、ふわっちの生配信で得た収入の税金について、順を追って解説してみましょう。

 

そもそも「ふわっち」とは?

冒頭でも少しお話しましたが、「ふわっち」は、PCやスマホから、手軽に無料で動画を配信することができる生配信システムです。

他の生配信システムとの違いとしては、「ふわっちポイント」というシステムによって、配信者は収入を得ることができるという点です。

「ふわっちポイント」は、デイリーランキングやマンスリーランキングで、配信者の中から人気が上位の人たちがもらえたり、リスワンといって1日に最も視聴者を集めた配信者がもらえたり、自分のファンになってくれた視聴者から、アイテムを貰う形でポイントを稼ぐことができます。

ふわっちで稼いだ収入に税金はかかるの?

先に結論から申しますと、ふわっちで稼いだお金には税金がかかります。

実際、ふわっちでの稼ぎを申告していなかった配信者に税務調査が入り、多額の追徴課税が課されたという情報もあり、昨年の確定申告時には、ふわっちの運営から配信者に確定申告を徹底するよう注意喚起のお知らせがあったぐらいです。

関連リンク>>>『ふわっち運営からのお知らせ』

いくらくらい稼いだら確定申告が必要になる?

ふわっちの生配信によって稼いだ収入は、個人の場合は一般的に「雑所得」、もしくは「事業所得」になると考えられます。

つまり、生配信で得た収入から必要経費を差し引いた金額がプラスであれば、基本的に確定申告をして税金を納めなければなりません。

専業主婦や学生(無収入)の方の場合

ただし、すべての所得の合計額が、所得控除の額の合計額以下である場合には、確定申告をする必要はありません。

「所得控除」というのは、生命保険料控除や扶養控除、社会保険料控除などのことで、他にも全ての方が控除できる基礎控除という所得控除があります。

よくネット上などでも、「38万円にならなければ確定申告は不要だよ」という情報を目にしますが、前述の所得控除のうち「基礎控除」という、誰しもが控除することのできる所得控除の金額が38万円なことから、一般的にふわっちの生配信以外の収入が無い方であれば、その所得が38万円を超えなければ申告不要という言われ方がよくされるわけです。

※尚、令和2年以降の基礎控除については、納税者本人の合計所得金額により、

  • 合計所得金額が2,400万円以下の場合……控除額は48万円
  • 合計所得金額が2,400万円超 2,450万円以下の場合……控除額は32万円
  • 合計所得金額が2,450万円超 2,500万円以下の場合……控除額は16万円
  • 合計所得金額が2,500万円超の場合……控除額は0円

になることが、改正により決まっています。

会社員やパート・アルバイトなど、給与収入のある方

会社員やパート・アルバイトなどでお給料をもらっている方は、お勤め先で年末調整を行っている場合には、お給料以外の所得の合計額が20万円以下であれば、確定申告をしなくてもよいとされています。

但し、お給料以外の所得が、ふわっちの生配信によるもの以外にもある方は、それらすべての合計額で判断する必要があるので注意が必要です。

ちなみに、会社員やパート・アルバイトなどの方でも、年末調整のみで納税手続きが完了しない、例えば、2ヶ所以上から給与をもらっている方や、年収が2,000万円を超えているなどの理由で確定申告が必要だったり、他にも医療費控除や住宅ローン控除の適用を受けるために、確定申告が必要だったりする場合には、お給料以外に1円でも所得があれば申告をする必要がありますので、その点にも注意が必要です。

ふわっちの生配信で税金がかかる金額は?

そもそも税金は収入ではなく「所得」にかかりますが、ふわっちの場合、配信者が得たふわっちポイントが収入となります。

ちなみに、収入や所得、利益などと書くと、それぞれの文言を混同される方がおられますが、収入はイコール売上と考えていただいて問題ありません。

そして、収入(売上)から必要経費を差し引いた金額が「利益」となり、利益からその他の青色申告特別控除などを差し引いたものが「所得」となります。

つまり、所得とは「収入-必要経費-その他控除(青色申告特別控除等)=所得」のことで、この金額に対して税金がかかります。

生配信の必要経費にできるものは何がある?

税法条文で規定されている必要経費とは、個人の場合、

総収入金額に係る売上原価その他当該総収入金額を得るため直接に要した費用の額及びその年における販売費、一般管理費その他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用
(所得税法第37条第1項より一部抜粋)

となっています。

要するに、売上を上げるために使った費用が必要経費だということなのですが、これだけを見ていると、結構色んなものが必要経費として計上できるように思われるかも知れません。

また、プロの税理士や会計士の中にも、ネットビジネスに詳しくない方などは得に、その辺りを曖昧におっしゃる方も結構おられるようです。

ただ、過去の裁判事例や、ネットビジネスの確定申告や税務調査の立ち会いを多数行ってきた立場からお伝えすると、条文の中の「直接要した費用」というのが、実は非常に重要なポイントとなってきます。

それはつまり、その経費の

  • 収入をあげるための必要性
  • 収入との関連性

この2つを考えるということなのですが、実際に税務署から指摘をされた時の対策としては、プロでも大きな差が出るところなので一言では申し上げるのが困難ですが、ご自身で判断される場合は、あなたの主観で考えるのではなく、社会通念上、客観的に見てどうかを基準にして判断する必要があるでしょう。

一例を挙げると、例えば、配信のために髪を切った美容院代、配信のために購入した衣服代、配信中に食べた飲食代などと、頭に配信のためとつければ何でも経費になると勘違いしてしまう方もおられますが、そういったこじつけは通用しませんので、一度冷静になって前述のポイントを踏まえた判断をするようにしましょう。

以下はYouTuberの方向けの内容ですが、元となる判決は同じですので、こちらもご参照下さい。

関連記事>>>『ユーチューバー(YouTuber)が確定申告で経費計上できるものとは?』

まとめ

今回の大きな注意点としては、有名配信者はもちろん、仮に自分はそこまで稼いでないしと思っていても、実は税務署は、ふわっちなどの配信システムで誰がいくら稼いでいるかを把握することができます。

申告をしなくても大丈夫だろうと放置していて、あとから確定申告をしていないことを指摘されることによって、加算税や延滞税といったペナルティーの税金が課せられ、本来納めるべき税金以上の税金を納めることになってしまったり、そもそも申告をしていないという事実がネットに流出し、配信者の人気自体に影響を及ぼしてしまうことも充分に考えられます
(実際、アンチはそういった情報に目を光らせていると、某有名配信者から伺ったこともあります)。

関連記事>>>『危険!延滞税や無申告加算税などペナルティの税金の種類と内容とは?』

ライブ配信を続けていくためにも、ふわっちの税金について疑問があれば、弊社に限らずネットビジネスに強い税金の専門家に事前に相談されて、しっかりと確定申告を行うようにしましょう。

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