青色申告の記帳

確定申告の期日が過ぎてから、毎年数件寄せられるのが、

「昨年から事業を始めて、今回が初めての確定申告なのですが、まだ申告できていなくて、何から手を付けていいのかすら分かりません……。」

という内容のメールやお電話です。中には

「今年はあまり利益も出ていませんし、このまま放っておいて、来年の申告からしっかりやるという形ではまずいでしょうか……?」

とおっしゃる方もおられ、申告のやり方はもちろん、時間的にもお手上げという方も多いようで、結局、申告しないままになってしまった……という方も、もしかしたら世の中には結構おられるのかも知れません。

ただ、いい加減な対処をしていると、後に税務署からお尋ねが来て、本来納める必要のなかったペナルティの税金まで払わされることもあり得ますので、

そこで今回は、「万が一、申告をしなかったらどうなってしまうのか? もし期限が切れてしまった(過ぎてしまった)場合にはどう対処したら良いのか?」について解説してみたいと思います。

 

少額な利益だから申告しなくても…は大間違い!?

まず、「今年はあまり利益も出ていませんし…」といったパターンですが、利益が少ないからと言って放置するのは実は一番危険です。

例え、あなたからの申告が無くても、税務署は皆さんがどれくらいの売上を上げておられるかを知ることができます。

実際、少額でも税務調査に入られている方もおられますし、確定申告の時に何も言われなかったから大丈夫という判断自体がそもそも間違っているのです。

税務署はネットビジネスの取り締まりに力を入れている!?

税務署には、情報技術専門官というITに詳しい調査官や、電子商取引監視チームを配置していることからもわかるように、ここ数年、税務署はIT関係やネットビジネスの調査にとても力を入れています。

なのでもちろん税務署は、電子商取引を監視し、皆さんの売上を把握しています。

実際に弊社で立ち会いをした税務調査でも、調査官は、各ASPから取り寄せた収入の情報を1円単位で把握しており、エクセルの表にまとめて持っていました。

尚、過去に申告をしたことがないけれど何もなかったよという方は、今までたまたま税務調査に発展していなかっただけに過ぎません。

税務調査は通常、3年以上の資料をまとめて調査に入ります。

なので、数年何も言われてないので大丈夫というのは、単に泳がされているだけで、ある日突然、数年分の資料を片手にやってきてガツンと追徴課税をしてくるという可能性も多いにあるのです(よほどの凶悪事件でない限り、それが普通です)。

申告期限を過ぎてしまった場合の最善の対処法とは?

では申告期限を過ぎてしまったらどうしたら良いのか? ですが、例え期限を過ぎたとしても《一刻も早く》申告・納税をすることが非常に重要です。

実は期限を過ぎた瞬間から、無申告加算税や延滞税といったペナルティが課されます。ちなみに、

  • 無申告加算税→正当な理由なく法定期限内に申告をしなかった場合に課せられるもので、税率は最大20%
  • 延滞税→法定納期限までに納税されなかった場合、完納までの期間に応じて課せられるもので税率は最大年9.1%(平成27年中の期間。尚、延滞税の税率は年によって異なります。詳細は国税庁ホームページでご確認下さい)。

とどれも高い税率です

しかし、これらのペナルティも自主的に申告をすれば、無申告加算税は5%(※)に軽減されますし、期限から2ヶ月以内に申告・納税を行えば、延滞税は年2.8%で済みます。

(※)納付すべき税額が50万円を超える場合など、一部例外があります。

ただ、先程《一刻も早く》と書いたのがミソで、これらの軽減措置は、実は税務署から指摘を受けた時点でアウトになってしまいます。

なので、期限を過ぎてしまったし、どうしていいかわからない……と放置していると、命取りになってしまいますので、まずは急いで止血することが先決なのです。

なお、ペナルティーの税金には上記で紹介したもの以外にも様々なものがあり、これらのペナルティーが課された結果、本来納めるべき税額の2倍近い税金を納めなければならなくなったなどといったケースもあります。

そんなペナルティーの税金についての詳細は、以下の関連リンクをご参照ください。

関連記事>>>『危険!延滞税や無申告加算税などペナルティの税金の種類と内容とは?』

まとめ

一刻も早く申告をして納税をすればということはわかったけれど、そうは言っても何から始めればいいのか……と迷われる方は、以下にネットビジネスに関する確定申告のやり方について、一通りまとめてありますのでご参照下さい。

それでも不明な点がある場合は、弊社に限らず、その分野に詳しい税理士等に相談されて、一刻も早く申告されることを強くお勧めします。

税務署から指摘を受けてからでは遅いですので……。

関連記事>>>『図解!失敗しないネットビジネスの確定申告のやり方を税理士が解説』

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