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消費税自分で独立をしてビジネスを始めると、実にいろいろな税金がかかってくることに驚かれる方も多いと思います。

所得税(会社を設立してビジネスをしていれば法人税)、住民税、事業税など……、これらは儲け(正確には所得)に対して課税されますので、利益を上げれば上げるほど、多く納めなければならないというのは一般的に皆さんがイメージできることでしょう(もちろん適切な対策をすることでしっかりと節税することは可能です)。

ただ、毎月の無料相談会などでよく質問されるのが「消費税」についてです。

消費税自体は、皆さんが消費者として買い物をした時に、商品代金と一緒に支払っているため馴染み深いと思いますが、ビジネスを始めると、その納め方や還付など、必ず知っておかなければならないポイントがあるのです。

なので今回は、事業主(もしくは会社)という立場になった場合、一体、消費税は誰がどのように納めなければならないのか、還付などはどう行えば良いのかなど、押さえておくべきネットビジネスの消費税のポイントについて解説したいと思います。

 

消費税の考え方と計算方法とは?

実際の店舗で商品を購入する際、100円の商品を購入する時には108円を支払うため、消費税を意識されるかもしれませんが、ネットビジネスの場合は、転売ビジネスにせよ、アフィリエイトにせよ、各ASPから売上がまとめて入金されるため、その中に消費税が含まれているイメージがあまりない方も多いようです。

ですが、ASPから入金される売上には、しっかりと消費税が含まれているのです。
言い換えれば、売上と一緒に消費税を預かっているということになります。

この消費税は事業主が預かっているものですので、当然、消費者に代わって納めなければなりません。

一方で、ビジネスをするために商品を仕入れたり、通信費を支払うなど「経費」を支払った時には、その代金と一緒に消費税を支払っているわけです。

そのため、この預かった消費税と支払った消費税の差額を納付するというのが、消費税の基本的な考え方になります。

具体的に金額で考えてみましょう。

ASPから108,000円(税込)の売上入金があった場合、入金額の内8,000円は預かった消費税ということになります。

また、ネット通信費を10,800円(税込)支払った場合には、800円の消費税を一緒に支払っていることになります。

この場合、

預かった消費税8,000円 - 支払った消費税800円 = 差額7,200円

の差額7,200円が納める消費税になるわけです。

消費税の納税(納付)が必要な場合と免除の条件について

ビジネスをしている事業主(個人)や会社には消費税を納める義務があります。

ただし、消費税法では、基準期間の課税売上高が1,000万円以下の事業者は、その年の納税義務が免除されることとなっています。

この納税義務が免除されるかどうかを判断するための基準期間とは、個人事業主であれば前々年、会社の場合には前々期の課税売上高が1,000万円以下かどうかで納税義務の有無を判断することになります。

一つ注意していただきたいのは、この前々年(もしくは前々期)の課税売上高は、消費税の納税義務があるかどうかの判断にのみ利用し、納める消費税額はあくまで今年(今期)の課税売上高から計算するという点です。

また、個人事業主や会社が新規開業をした年は、基準期間(前々年や前々期)がありませんので、課税売上高に関係なく納税義務が免除されることになりますが、会社については、資本金が1,000万円以上の場合、1期目から消費税を納税しなければなりません。

消費税の簡易課税制度と計算の仕方について

消費税の簡易課税制度とは、基準期間の課税売上高が5,000万円以下で、簡易課税制度の適用を受ける旨の届出書を事前に税務署に提出することで受けることができる制度です。

消費税の計算の仕方は、「1.消費税の考え方と計算方法とは?」で説明したとおり、原則的には預かった消費税から支払った消費税を差し引いて計算するのですが、簡易課税制度を利用することで、次の表の通り業種ごとに定められてみなし仕入率を使って、売上から売上の何%をマイナスするという形で消費税額を計算します。

事業区分【出典:国税庁ホームページより】

例えば、アフィリエイトで年間2,160万円の売上が上がったとします。

アフィリエイトは第5種事業に該当しますので、みなし仕入率は50%となり、この割合を売上からマイナスすることになります。

つまり、売上2,160万円の内、預かっている消費税額は160万円ですので、

160万円 × 50% = 80万円

この金額を預かっている消費税から差し引くことが出来ますので、

160万円 - 80万円 = 80万円

となり、80万円が納める消費税額になります。

一般的に必要経費が少ない場合には、簡易課税制度を利用した方が有利になることが多いですが、実際には、原則的に計算した場合の消費税額と、簡易課税制度を利用した場合の消費税額を比較するシミュレーションを行い、どちらを選択した方が有利かを判断した上で、簡易課税制度を利用するかどうかを判断することになります。

ただし、簡易課税制度の適用を受けるためには、簡易課税制度の適用を受けようとする年の開始の日の前日まで、つまり個人事業主の場合であれば簡易課税制度の適用を受ける前年の12月31日まで、会社の場合であれば簡易課税制度の適用を受ける前期の決算日までに、消費税簡易課税制度選択届出書を提出しなければなりませんので、十分に注意が必要です。

また、一度簡易課税を選択すると、2年間は取り消すことが出来ません。

そのため、簡易課税を選択する際には、将来の事業展開まで含めて検討をする必要があると言えるでしょう。

消費税の還付が起こるケースとは?

「1.消費税の考え方と計算方法とは?」でお伝えした通り、預かった消費税と支払った消費税の差額を納付するというのが消費税の仕組みですが、例えば輸出販売をしている場合は、海外での売上には消費税が含まれませんので、仮に預かった消費税よりも支払った消費税の方が多ければ、その多い分の消費税は還してもらうことができます。これが「消費税の還付」です。

消費税の還付を受けるためには注意しなければならない点が非常に多くありますので、詳細については改めて別の記事で解説させていただきますが、代表的なものとしては、以下のようなポイントがあります。

条件1.消費税の課税事業者であること

「2.消費税の納税(納付)が必要な場合と免除の条件について」で説明したように、消費税には納税義務の免除の規定があります。

納税義務が免除されている、つまり、消費税の免税事業者の場合、消費税の還付を受けることはできません。

自分(もしくは会社)は免税事業者だが、AmazonやeBayで海外販売を行っていて消費税の還付を受けたいといった場合には、消費税課税事業者選択届出書を予め提出し、消費税の課税事業者になっておく必要があります。

この「消費税課税事業者選択届出書」の提出期限は、簡易課税制度を選択する場合と同様、課税事業者になろうとする年の開始の日の前日まで、つまり個人事業主の場合であれば簡易課税制度の適用を受ける前年の12月31日まで、会社の場合であれば簡易課税制度の適用を受ける前期の決算日までに、届出書を提出しなければなりません。

条件2.簡易課税制度を選択していないこと

消費税の還付を受けるためには、預かっている消費税から支払った消費税を差し引くという消費税の原則的な計算方法で消費税額を計算する必要があります。

簡易課税制度は預かっている消費税から法律で決められたパーセンテージを差し引くというものですので、支払った消費税に関係なく消費税額を計算することになります。

つまり、預かった消費税に対していくら支払った消費税が多くても、支払った消費税に関係なく、還付を受けることはできません。

もし、簡易課税制度の選択をやめようとする場合には、簡易課税制度の適用をやめようとする年の開始の日の前日まで、つまり個人事業主の場合であれば簡易課税制度の適用を受ける前年の12月31日まで、会社の場合であれば簡易課税制度の適用を受ける前期の決算日までに、「消費税簡易課税制度選択不適用届出書」を提出する必要があります。

まとめ:アフィリエイトやせどり・転売物販など、ネットビジネスの消費税の計算や還付は前もって将来のことを考えた上で行うべき

今回は、消費税の最も基本的な考え方を解説させていただきましたが、ここまでお伝えしてきた通り、その年のことだけでなく、数年後の事業規模や展開の仕方をある程度予測した上で、選択していくことがベターだと言えるでしょう(もちろん後から変更も可能ですが、受付期間等には充分注意が必要です)

今回は基礎的な内容でしたが、消費税法は税法の中でも非常に複雑で、専門家の税理士であっても苦手意識を持った方も多く、またミスの多い税目でもあります。

つまりミスが多いということは、税務署から指摘を受けやすい(狙われやすい)ということでもありますので、不明な点は曖昧にせず、しっかりと処理しておく必要があると言えるでしょう。

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